- 家の購入を考え始めたが住宅ローンについて不安がある
- どの金融機関や金利タイプを選べばいいか分からない
- 住宅ローンの審査に通るか不安がある
こんなお悩みを解決します。
家を買う際、ほとんどの方は住宅ローンを組むことでしょう。
逆にいえば、住宅ローンの審査承認が得られなければ、そもそも家を買えないという方も多いはずです。
また、審査をパスして実際に家を購入すると、数十年にわたって返済していかなければなりません。
住宅ローンは高額なローンなので、商品や金利の選び方などちょっとしたことでも、大きな結果の違いになることが少なくありません。
本記事では、これから家を買う予定の方や、すでに住宅ローンを組まれている方に向けて、審査や金利など住宅ローンに関する全知識を解説していきます。
■この記事の執筆者
- 金融機関と住宅会社に勤務経験のある独立系FP
- 年間100棟以上販売する住宅会社で営業部長の経験あり
- Webライターとして不動産関連・金融関連の記事を年間500記事以上執筆
金融機関や住宅会社に勤務経験があり、その後FPとして独立。専門性を活かし、金融や不動産関連の記事を年間500記事以上執筆しています。
住宅ローンを組む流れ
まずは、これから家の購入を考えている方に向けて、住宅ローンを組むまでの流れを見てみましょう。
具体的には、以下の通りです。
- 資金計画を立てる
- 金利タイプを決める
- 住宅ローンを借りる金融機関を決める
- 金融機関に事前審査を提出する
- 家を契約する
- 金融機関に本審査を提出する
- 決済~返済開始
本記事では、以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
1:資金計画を立てる
どのような立地に、どのくらいの規模の家を建てるかなど、ご家族で話し合いながら、資金計画を立てていきましょう。
その際、住宅ローンの借入可能額について知っておくことが大切です。
借入可能額は、審査金利と返済負担率が分かれば自分で計算することもできます。
借入可能額については以下記事で解説しています。

2:金利タイプを決める
住宅ローンにもいろいろありますが、どの住宅ローンにするか決める前に、金利タイプを選んでおくのがおすすめです。
住宅ローンの金利タイプは以下3つに分類できます。
- 変動金利
- 固定期間選択型金利
- 全期間固定金利
変動金利は金利が変動する金利タイプのことで、変動リスクがある分、3つの金利タイプの中でもっとも金利が低くなっています。
一方、全期間固定金利は借りたときの金利が最終返済日まで固定されるタイプの住宅ローンで、3つの金利タイプの中でもっとも金利が高いものの、安心して返済していきやすい金利タイプです。
固定期間選択型金利は、最初の数年間金利を固定するタイプのもので、変動金利と全期間固定金利のミックスだと考えるとよいでしょう。
全期間固定金利は、住宅金融支援機構のフラット35が使いやすいです。
フラット35については以下記事で解説。

また、固定期間選択型金利については金利の再選択について知っておくことが大切です。
金利の再選択については以下記事を参考になさってください。

3:住宅ローンを借りる金融機関を決める
金利タイプを決めたら、住宅ローンを借りる金融機関を決めましょう。
変動金利に強い金融機関や固定期間選択型金利に強い金融機関など、金融機関毎に特徴があります。
また、全期間固定金利を選ぶのであれば、基本的にはフラット35を利用するのがよいでしょう。
その場合、利用する金融機関ごとに事務手数料が異なることがあるので、少しでもお得に利用できる金融機関を探してみるのがおすすめです。
なお、複数の金融機関で審査を受けることも可能です。
複数の金融機関で審査を受けるケースについては、以下記事で詳しく解説しています。

4:金融機関に事前審査を提出する
ローンを利用する金融機関が決まったら、事前審査を提出します。
事前審査を提出するには、購入する家の情報が必要です。
先に不動産会社や住宅会社で、物件の見込みを付けておくようにしましょう。
なお、住宅ローンの審査では個人信用情報が重要です。
個人信用情報については以下記事で解説。

また、クレジットカードを多数保有されている方やカードローンを組んでいる方は以下記事も参考になさってください。

5:家を契約する
事前審査の承認が得られたら、家の契約を結びます。
なお、審査時に予定していた資金計画と、最終的な資金計画が変動することもあるでしょう。
この場合、住宅ローンの借入額を下げる分には簡単にできますが、借入額が上がる場合には、再審査となる点に注意が必要です。
また、土地の上に注文住宅を建てる場合には、住宅ローンの決済は建物完成後となり、土地の決済資金や着工金などの資金が必要になります。
これらの資金は「つなぎ融資」を利用しなければならず、借りた期間に応じた利息を支払わなければなりません。
これら、つなぎ融資については、以下記事で詳しく解説しています。

6:金融機関に本審査を提出する
売買契約締結後、金融機関で本審査を受けます。
本審査では、より詳細に審査を受けることになりますが、事前審査で承認を得られていたら、問題なく審査承認となるケースが多いです。
住宅ローンの事前審査と本審査の違いについては以下記事で解説しています。

7:決済~返済開始
本審査承認後、住宅ローンの決済を行い、翌月からローン返済が始まります。
ローンは通常の返済とは別に、繰上げ返済していくことも可能です。
繰上げ返済については、以下記事で解説しています。


また、住宅ローンにはローン控除といって、借入から一定期間について、所得税と住民税から還付を受けられる制度が用意されているので、事前に確認しておくようにしましょう。
住宅ローン控除については以下で詳しく解説しています。

明治学院大学卒業。金融機関と住宅会社に勤めた後にそれらの経験を活かしたライターとして独立。2020年に合同会社7pocketsを設立しました。FP2級技能士(AFP)、宅建士