住宅ローン関連

住宅ローンで返済負担率と審査金利を使って借入可能額を計算する方法

悩んでいる人
悩んでいる人
  • 住宅ローンをいくらまで借りられるか不安な人
  • 自分の住宅ローンの借入可能額を知りたい人
  • 審査に出したけど十分な借入額が得られる悩んでいる人

こんなお悩みを解決します。

住宅ローンの審査では様々な項目がチェックされますが、年収に対していくらまで返済できるのかを表す返済負担率もそうした項目の一つです。

返済負担率は、金融機関ごとに定められており、これを満たすことができなければ審査自体受ける事ができない事もあるので、しっかり理解しておきましょう。

■この記事の執筆者

  • 金融機関と住宅会社に勤務経験のある独立系FP
  • 年間100棟以上販売する住宅会社で営業部長の経験あり
  • Webライターとして不動産関連・金融関連の記事を年間500記事以上執筆

金融機関や住宅会社に勤務経験があり、その後FPとして独立。専門性を活かし、金融や不動産関連の記事を年間500記事以上執筆しています。

FP逆瀬川
FP逆瀬川
住宅ローンの借入可能額は自分で計算することができます。いくら借りられるか心配な人は、計算方法を覚えてしまうとよいでしょう。もちろん、FPなど専門家を頼るのもおすすめです。

住宅ローン全般に関しては以下記事で解説しています。

【住宅ローンまとめ】審査や金利など全知識を徹底解説! こんなお悩みを解決します。 家を買う際、ほとんどの方は住宅ローンを組むことでしょう。 逆にいえば、住宅ロー...

住宅ローン審査と返済負担率・審査金利

住宅ローンの利用を検討する際、「年収の何倍まで借りられるのか?」気になるのではないでしょうか。

返済負担率を理解する事で、自分で計算する事もできるようになります。

返済負担率の計算式

返済負担率は、審査を申し込む年の収の総支給額と、住宅ローン(自動車ローン等その他のローンもある時はそれも含む)の返済額との比率の事で、以下のように計算できます。

返済負担率=ローン年間返済額÷年収総支給額×100

例えば、年収480万円の人が月々10万円の住宅ローンを借り、他に借入がなかった場合、返済負担率は(10万円×12ヶ月)÷480万円×100=25%となります。

返済負担率は借入後の返済可能性を判断するのに利用されるもので、金融機関ごとにその上限が定められており、上限を超えていると審査を受ける事ができません。

例えば、住宅金融支援機構のフラット35では年収400万円未満で30%。年収400万円以上で35%となっています。

年収400万円未満400万円以上
返済負担率上限(F35)30%35%

上記計算例で言うと、返済負担率は25%となり、年収400万円以上の場合の返済負担率上限35%以下なので条件をクリアします。

自動車ローン等その他の借入がある場合

先述の計算例では、住宅ローンの返済額しか考慮していませんが、自動車ローンや奨学金等他に返済しているローンがあればその返済額をプラスする必要があります。

例えば、自動車ローンで月々5万円支払っていた場合、返済負担率は(10万円+5万円×12ヶ月)÷480万円×100=37.5%となり、返済負担率の上限35%を超えてしまいます。

この場合、自動車ローンを完済することで条件をクリアする事ができます。

なお、審査段階では実際に完済している必要はなく、完済予定と申告するだけで審査を受ける事ができます。

理想の返済負担率は?

住宅ローンの返済負担率は、年収400万円以上であれば35%まで借りられるのが一般的です。

しかし、実際に返済負担率35%ぎりぎりとなると返済が厳しくなってしまうことも少なくありません。

例えば、年収400万円で返済負担率35%と言うと年間140万円、月々支払は11.7万円程度となります。

一般的な年収400万円の方の手取り額は300万円程度なのでおおよそ半分程度を住宅ローン支払いに充てることになってしまいます。

可能であれば、20%~30%程度まで抑えた方が良いでしょう。

審査金利とは

返済負担率についてご説明しましたが、さらに審査金利を知ることで、「年収の何倍まで借りられるか」を計算できるようになります。

住宅ローンには金利が設定されていますが、実際に支払う金利のことを実質金利と呼びます。

一方、住宅ローンの審査時には実質金利ではなく、審査金利と言う、実質金利より少し高い金利を用いて返済可能かどうかが判断されます。

審査金利は何%くらい?

審査金利は金融機関によって異なります。2022年現在、実質金利が1%程度、審査金利が3%程度と言った設定がよく見られます。

なお、住宅金融支援機構のフラット35は審査金利を実質金利と同じ金利としているため、民間の金融機関より多い金額を借入しやすくなっています。

FP逆瀬川
FP逆瀬川
住宅金融支援機構を除き、 審査金利は公表されていないのが一般的です。審査を申し込むときに、金融機関の窓口の人に聞いてみるとよいでしょう。

年収の何倍まで借りられるか(借入可能額)の計算方法

さて、年収の何倍まで借りられるか(借入可能額)の計算は返済負担率と審査金利を用いて行います。

ここでは、年収480万円、借入期間35年、審査金利3%、返済負担率35%の設定でいくらまで借入できるのかを計算していきます。

①100万円あたり返済額を調べる

最初に、100万円あたり返済額を調べます。審査金利3%で35年払いの場合年間返済額は46,176円となります。

この計算は自力でする事は難しいので金利電卓やローンシミュレーションサイトで計算してみると良いでしょう。

返済額の試算(住宅保証機構株式会社)

上記サイトで借入額100万円、借入期間35年、金利3%に設定すると月々返済額が3,848円となります。

3,848円に12ヶ月を掛けると年間返済額46,176円と計算することができます。

②年収に返済負担率をかける

次に、年収に返済負担率を掛け合わせます。480万円×35%=168万円となります。

年間168万円までであればローンの返済に充てて良い良い計算です。

③②を①で割って100万円を掛ける

最後に、先ほど計算した②を①で割って100万円を掛けると借入可能額が計算できます。

②1,680,000円÷①46,176円×1,000,000円=3,638万円

審査金利3%、返済負担率35%の場合、年収480万円、35年払いでは3,638万円まで借りられることが分かりました。年収のおよそ9倍まで借りられる計算となります。

審査金利や返済負担率は金融機関によって異なるのでいろいろと計算してみても良いでしょう。

なお、これらの計算を自分でせずとも年収を入力するだけで借入可能額を出力してくれるサイトもあります。

借入可能額の試算(住宅保証機構株式会社)

まとめ

住宅ローンをいくら借りられるのか、は返済負担率や審査金利を知っておくことで自分で計算することができます。

また、年収は自分の年収だけでなく妻の年収や両親の年収、子供の年収を加算することも可能です。

これら条件は金融機関によって異なるため借入限度額が足りなくて困っている場合は複数の金融機関に相談してみると良いでしょう。

FP逆瀬川
FP逆瀬川
借入可能額を自分で計算できるようになると、収入合算を検討するなど、次の解決策が見えてくることがあります。なお、自分で計算できるようになるのに加え、よりよい解決法を求めて、専門家に相談するのもおすすめの方法です。
ABOUT ME
逆瀬川 勇造
明治学院大学卒業。金融機関と住宅会社に勤めた後にそれらの経験を活かしたライターとして独立。2020年に合同会社7pocketsを設立しました。FP2級技能士(AFP)、宅建士